魚病研究
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短報
ウイルス性神経壊死症の防除を目的とした電解海水によるクエおよびマハタ受精卵の消毒条件の検討
渡邉 研一井手 健太郎岩崎 隆志佐藤 純森 広一郎米加田 徹
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2013 年 48 巻 1 号 p. 5-8

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抄録

 クエおよびマハタにおけるウイルス性神経壊死症(VNN)原因ウイルス(ベータノダウイルス)の垂直感染を防除することを目的として,電気分解した海水(電解海水)による受精卵の適正な消毒条件を検討した。0~1.5 mg/Lの遊離塩素を含む電解海水に受精卵を浸漬したところ,両魚種ともに 0.3~0.5 mg/Lでは5分,1.0 mg/Lでは3分,1.5 mg/Lでは1分浸漬しても,ふ化率に影響はなかった。ベータノダウイルスを遊離塩素濃度 0.3~1.0 mg/Lで3分または 1.5 mg/Lで1分処理すると,99.4%以上のウイルスが不活化された。

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© 2013 日本魚病学会
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