昭和41年度静岡県下で発生したうなぎ水生菌病の病害状況をアンケート調査によって調べた。(1)地区別によって被害の状況が異っており,吉田地区は発生件数,被害程度とも他地区より若しかった。(2)生魚餌料,配合餌料(混合餌料)など餌料による発病に対する差異は認められなかった。(3)前年の餌止め時期は翌春の発病に関係があるらしく,早めに餌止めしたものの方が良い傾向がみられた。(4)差し原料と病気発生にも関係がみられ,ことに晩秋,差し原料をすることは避けるべきであるう。(5)水質管理 水の管理については深い関心がもたれ,種々対策が行なわれているが,各池について,原因に応じた適切な処置をすべきで,ことに減水を行う場合はその年の気象状況など充分注意することが必要である。(6)薬剤の経口投与 投与量については充分注意するに要があり,サイアジンの場合,1/5000 になれば効果がみられている。