魚病研究
Online ISSN : 1881-7335
Print ISSN : 0388-788X
ISSN-L : 0388-788X
米国オレゴン州のマスノスケから分離された新しいウイルス
J. R. WINTONC. N. LANNAND. P. RANSOMJ. L. FRYER
著者情報
ジャーナル フリー

1985 年 20 巻 2-3 号 p. 373-380

詳細
抄録

 マスノスケの腎臓と脾臓をプールした試料をCHSE-214株に接種してこのウイルスを分離した。接種24日後にCPEが発現した。CHH-1, KO-6, FHMの各細胞株でも増殖した。至適温度は18℃, 24℃以上では増殖しない。MEM培地でpH3~11で安定, ヨードデオキシウリジン50μ/ml下で発育可能である。クロロホルムに感受性, 魚や鳥や哺乳類の赤血球を凝集する。エンベロープに包まれた径125-250nmの粒子で, 内部に径18nm, 長さ1000nm余りのコイル状のヌクレオカプシッドをもつ。パラミクソウイルス科に属すると考えられる。

著者関連情報
© 日本魚病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top