魚病研究
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1985年長崎県下の養殖イシダイに発生した吸虫性旋回病について
安永 統男井上 潔
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1986 年 21 巻 1 号 p. 55-56

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抄録

 海産魚の急虫性旋回病は Galactosomum sp. のメタセルカリアの間脳寄生によって起る。従来長崎県近海でのみみられ, 特に対馬の当才養殖ブリの被害が目立った。近年発生情報は途絶えていたが, 1985年9月石川県で採捕後長崎県までトラック輸送された当才養殖イシダイに狂奔旋回する個体がみられた. 病魚の間脳からメタセルカリアが検出され, 上記吸虫と同種とみなされた。病魚は長崎県到着の翌日に出現したことから, 採捕地での本虫感染が示唆され, 本邦近海のかなり広域に本病の存在が想定された。

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