魚病研究
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コイの体表粘液ならびに腸管に分布する溶菌性物質の性状
魚類における感染およびその防御機構に関する研究―IV
高橋 幸則伊丹 利明古根川 紀潮
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1986 年 21 巻 3 号 p. 187-191

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抄録

 コイの体表粘液ならびに腸管に存在する溶菌性物質について, その酵素化学的性状を検討した。体表粘液および腸管の Micrococcus lysodeikticus(アセトン・エーテル乾燥菌体)に対する溶菌活性の反応至適 pH, 温度ならびにモル濃度は, 前者でそれぞれ pH6.5, 20℃, 0.001Mであり, 後者ではそれぞれ pH6.0, 40℃, 0.001Mであった。熱安定性については, 100℃・10分間の加熱に対して, 体表粘液, 腸管ともに中性(pH7.0)およびアルカリ性(pH9.0)域よりも, 酸性(pH4.0)域での安定性が高かった。

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© 日本魚病学会
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