Escherchia coli死菌接種後の末梢血および腎臓中の好中球数, PAS反応の変化を調べた。菌接種後, 腎臓中の好中球数は減少し, 12時間後に最低値を示した。それに対して, 末梢血中の好中球数は菌接種後増加し, 12時間後に最大値を示した。PAS反応では, 菌接種後に陽性物質の顆粒化傾向が見られ, この陽性物質の形態的変化とその出現時期は末梢血と腎臓においてほぼ同調していた。好中球数の変化とPAS陽性物質の形態的変化から, E.coli接種によって末梢血中に増加した好中球は, 腎臓から動員されたものと思われた。