1990 年 25 巻 1 号 p. 45-46
日本におけるIPNの流行期と衰退期に分離された22株のIPNV分離株を選び, その核酸および構造蛋白の分子量変異を, IPVN-Buhl株を比較対照として検討した。核酸分子量変異は, 6株に見出され, また蛋白分子量変異は2株に見出された。これらの分子量変異株は, 血清学的な変異を伴っていなかった。さらに, これらの分子量変異株は, ニジマス稚魚に対し一定の弱毒傾向を示さず, IPNVの核酸や構造蛋白の分子量レベルの変異は, 毒力の変化とは直接関連していないことが示された