魚病研究
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日本で発生したギンザケ稚魚の冷水病
若林 久嗣堀内 三津幸文谷 俊雄星合 愿一
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1991 年 26 巻 4 号 p. 211-212

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抄録

 岩手県および宮城県のいくつかの孵化養殖場のギンザケ稚魚に1990年2月から3月にかけて尾柄部の脱鱗糜爛, 腫瘍あるいは尾鰭の欠損を外見的特徴とする疾病が発生し, 大量死亡を引き起こした。患部組織には多数の長桿菌が観察された。体表患部と腎臓からサイトファイガ培地で分離された34菌株について培養性状, 形態, 生化学的性状および血清学的性状を調べた結果, 供試菌株は冷水病原因菌Flexibacter psychrophilusに同定された。また, ニジマス稚魚に対する感染実験により供試菌株の病原性が確認された。

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