魚病研究
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アユの体表粘液由来の赤血球凝集素
伊丹 利明石田 祐三郎遠藤 文則川添 登高橋 幸則
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1993 年 28 巻 1 号 p. 41-47

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抄録

 アユの体表粘液中における赤血球凝集素ならびにVibrio anguillarumのLPSに対する親和性物質の存在の有無について検討した。体表粘液はウサギ赤血球を凝集するが, ヒツジ, モルモットならびにヒト赤血球を凝集しなかった。ウサギ赤血球に対する凝集はD-ガラクトース, L-ラムノース, D-マンノースおよびD-フコースによって解離した。体表粘液をConA Sepharoseで分画し, さらにSephacryl S-300で分画した活性画分のウサギ赤血球に対する凝集は, D-ガラクトース, L-ラムノース, およびD-フコースの添加によって解離した。また, 本赤血球凝集素はV.anguillarumのLPSに対して高い親和性を示すことが明らかとなった。

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