魚病研究
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ブリ稚魚の“ウイルス性変形症”
中島 員洋前野 幸男有元 操井上 潔反町 稔
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1993 年 28 巻 3 号 p. 125-129

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抄録

 変形を伴い斃死したブリ稚魚から一種のウイルスが分離された。本ウイルスに対してCHSE-214, EPCなど各稚魚類由来細胞が高い感受性を示した。電顕観察によるとウイルス粒子は六角形を呈し直径65~69nmで, ウイルス核酸はRNAであり, ビルナウイルス科に属するものと考えられた。ブリ稚魚を用いて実験感染を行った結果, 水温20℃では供試魚は顕著な変形症状を呈して高率で死亡したが, 26℃では発病は認められなかった。実験発症魚から接種ウイルスが再分離されたことから, 本ウイルスが変形を伴なう死亡の原因であることが判明した。

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