魚病研究
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コイヘルペスウイルス(CHV):病原性および腫瘍原性に対する温度の影響
佐野 菜採森分 昌子佐野 徳夫
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1993 年 28 巻 4 号 p. 171-175

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抄録

 CHV は FHM 細胞において, 10~25℃の間で増殖し, 至適温度は15℃および20℃であった。CHVをコイ2週齢稚魚に浸漬感染させた後, 水温を 15, 20, 25℃に設定し, 病原性を検討した結果, CHVによる斃死率は 15℃において最も高く, 水温が高いほど低くなった。また, いずれの温度でも腫瘍が形成された。腫瘍を形成した稚魚の飼育水温の 7.5℃を 15, 20, 25, 30℃に上昇させた結果, 15℃以外の温度で腫瘍の退行が認められた。

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© 日本魚病学会
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