1998 年 33 巻 3 号 p. 123-128
3種のサケ科魚類の C.psychrophila 感染卵に対するヨード剤の消毒効果について検討した。 授精直後の卵を107~108 CFU/ml の C.psychrophila 菌液に30分間浸漬する方法で実験感染させた。 感染直後の卵を50 ppm で15分間消毒しても, 60~80%の卵から C.psychrophila が分離された。 さらに, 発眼卵の時点で50~1,000 ppm で15~120分間の再消毒を行った後も, すべての卵から104~107 CFU/g の生菌が検出された。 以上の結果から, ヨード剤消毒は卵に実験感染した C.psychrophila に対しては無効であると判断された。