1998 年 33 巻 4 号 p. 275-279
飢餓状態においた A.hydrophila は培養菌よりも病原性が高いことが明らかにされている。 本研究では飢餓菌と培養菌の外膜タンパクと S 層タンパクの違い, およびフナのマクロファージの貧食に対する両菌の抵抗性を比較した。 その結果, 飢餓菌には培養菌とは明らかに異なる外膜タンパクが認められ, S 層タンパクが消失した。 マクロファージの貧食率は飢餓菌に対して低かったことから, 外膜および S 層タンパクの変化が食細胞に対する抵抗性の向上をもたらしたものと考えられる。