1998 年 33 巻 4 号 p. 327-335
流行性潰瘍症候群(EUS)における水温および餌料脂質の影響を調べるため, キス(Sillago ciliata)の飼育温度を26℃から17℃に下げ, Aphanomyces sp.の遊走子を接種した。 一部の魚には不飽和脂肪酸を投与し, 同様の実験を行った。 実験魚を径時的に取り上げ病理組織学的に検討したところ, 低水温下の魚では炎症反応および回復の遅れが見られた。 これは低水温により魚の免疫反応が抑制されたためと考えられた。 不飽和脂肪酸添加餌料の投与によりこの免疫抑制を緩和することはできなかった。