魚病研究
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マガキの卵細胞内に寄生する Paramyxean 門寄生体の同定と発育の記載
伊藤 直樹尾田 正小川 和夫若林 久嗣
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2002 年 37 巻 1 号 p. 23-28

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抄録

 マガキ卵巣の肥大症(いわゆる異常卵塊)の原因寄生体を電顕によって同定し, 電顕及び光顕によって本寄生体の発育を調べた。 その結果, 胞子の構造より本虫は韓国で報告されている Marteilioides chungmuensis に同定された。 本虫はまずマガキの濾胞上皮周辺部の未熟卵細胞に侵入し, 卵細胞の発育と同調しながら細胞内細胞の形成を繰り返し, また, 虫体自体も大型化していった。 胞子形成後は, 正常の卵細胞と同様に, 生殖細管を経てマガキ対外へ放出されると推定された。

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© 日本魚病学会
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