2002 年 37 巻 1 号 p. 29-33
「やせ病」トラフグ腸管に寄生する Myxidium属粘液胞子虫(M.fugu, Myxidium sp. TP)の感染が, 病魚腸管の経口投与, 感染魚との同居, 感染魚飼育水槽からの排水曝露のいずれでも成立し, 生簀ないで魚から魚へ伝播することが示された。 Myxidium sp. TPはトラフグ腸管内で成熟胞子を形成しないため, 水中に排出された栄養体が感染源になると考えられた。 また, 高水温がMyxidium sp. TPの発育および本病の発症を促すことが示唆された。