魚病研究
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ブリ血管内吸虫はレンサ球菌による死亡を助長する
公文 麻美飯田 貴次福田 譲有元 操清水 健
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2002 年 37 巻 4 号 p. 201-203

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抄録

 血管内吸虫症が毎年発生する海域でブリを飼育し, 血管内吸虫に感染させた後, Lactococcus garvieae の感染試験を行った。 吸虫の感染は鰓弁における吸虫卵の有無により判定した。 感染試験の結果, 吸虫に感染している魚群の死亡率は感染していない魚群よりも有意に高く, さらに吸虫卵が認められた鰓弁数の割合は死亡魚のほうが生残魚よりも高かった。 また, 死亡するまでの日数と吸虫卵の認められる鰓弁数の割合との間には負の相関が認められた。 以上の結果から, ブリ血管内吸虫症はレンサ球菌症による死亡を助長すると考えられる。

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