日本消化器がん検診学会雑誌
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総説
遺伝子多型は胃癌のハイリスク群の選定に用い得るか?─メタ解析論文のレビューから─
日山 亨田中 信治茶山 一彰吉原 正治
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2009 年 47 巻 6 号 p. 675-682

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抄録

遺伝子多型の検索が, 胃癌のハイリスク群の選定に用い得るかどうかについて, 過去のメタ解析論文のレビューを通して検討した。文献は2008年6月までにMedlineで検索可能な, 遺伝子多型と胃癌発生リスクに関してメタ解析が行われたもので, 英語で発表されたものとした。該当する研究は25あった。複数の研究で統計学的有意差が報告されたものは, TNFA -308, MTHFR 677, IL1B -511, IL1B VNTRの4領域あった。単独でH. pylori感染に匹敵するほどORの高い遺伝子多型は報告されていないものの, 複数の遺伝子多型の組み合わせで, H. pyloriに匹敵するORは得られる可能性が考えられた。また, H. pylori感染の有無の検索に加えて, 遺伝子多型の検索を加えることで, より詳細な胃癌発生のリスク評価が可能となることから, 遺伝子多型の検索は, 胃癌のハイリスク群の選定に用い得ると考えられた。

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© 2009 一般社団法人 日本消化器がん検診学会
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