2013 年 51 巻 6 号 p. 661-666
集検で発見された早期胃がん症例について, 発見年の3年前まで遡って間接X線撮影の再読影を行った。2006年から2010年までの5年間に発見された早期がん症例168例のうち, 発見年の3年前までに当施設で検診を一回以上受診していた113例を継続受診として検討の対象とした。異常所見が指摘可能であった症例を異常所見指摘可能例(見逃し例)とした。
検討の結果, 異常所見指摘可能例(見逃し例)は113例のうち19例(16.8%)であった。断面区分では後壁, 占拠部位ではU領域, 肉眼的分類では0-I型において, 見逃し率が高率であった。