図学研究
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入門期の教育における作図と解析
―切り口のある立方体の場合
澤田 吉苗
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2000 年 34 巻 2 号 p. 33-38

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抄録

手書き作図の学習指導において, 製図用具を習熟させるまでの時間はなく, 一方では, コンピュータの有効利用も必須となり, 手書き作図課題だけでは, 不十分ではないかと考え, 作図と解析との関連について, 研究を続けている.
作図過程の学習成果は, 類似の作図作業に直接活用できるが, 条件が異なれば最初からの作図となる.解析によって数式に表現できれば, コンピュータを利用して, 条件を変えた課題の出図が可能であり, その体験をさせながら, 解析への関心を喚起して, 「切り口のある立方体」の解析に取り組ませた.
女子学生を対象とした, 「生活図形科学」の授業において, 解析の理解を助けるために, 解析過程を詳しく説明した資料を用意し, 解析結果をパソコン上で表示できるよう準備した.
その結果, 解析タイプの分析から, 解析した数式の適用範囲まで考えさせることが必要であることが, 確認された.

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