図学研究
Online ISSN : 1884-6106
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立方体を中心とした紙風船の手法による造形表現について
松岡 龍介
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キーワード: 造形, 折る, 紙風船
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34 巻 (2000) Supplement 号 p. 75-80

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抄録

本稿は、柔らかい紙で3次元の立体を作り、空気が出入りするための小さな穴をあけ、それを折り込んでゆくと2次元の形状になり、そして、その小さな穴から空気を吹き込むともとの立体に戻る3次元から2次元へ、2次元から3次元への変換を繰り返す特性をもつ紙風船の手法による造形表現に関して、特に立方体を中心にその折り込まれ方等についての特徴を考察した。そのような立方体は折り込まれるこによって、辺 (稜) を共有しあいながら、2次元へと変換してゆくが、山折り、谷折りの違いにより折り込まれた2次元の形状が変化することも見られた。代表的な立方体の紙風船の折り込まれ方とは別の折り込み方として、提灯と同様な方法、つまり、立方体を切断面で等分し分割したものを再び統合する折り込み方や、立方体の対称となる面の方向へ折り込んでゆく法方、そして、もう一つの代表的な紙風船の形態である球体の折り込まれ方のプロセスと同様な手順によって立方体を折り込んでゆく方法がある。立方体を平行6面体等に変化させた場合や、立方体の一部を折り込み、準正14面体等に変化させる例や、折り込まれることに関わる立方体の面と形態の変化等からも、折り込まれるパターンの多様性があること、そして、形態の凹状、凸状への変化と3角形による構成は折り込むことを容易にしてゆく要因と考えられた。また、参考例として美術学部の学生の紙風船の作品例も幾つか紹介した。単体としての立方体が連続する場合や、多角錐の紙風船に見られる連続して変化する立方体等については次稿以降としたい。

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