図学研究
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マーカー付きワイヤーを用いた3次元形状入力のビジュアルインタフェース
鴨島 里実鈴木 宏正福重 真一
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キーワード: 形状処理, 画像処理
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2003 年 37 巻 Supplement2 号 p. 33-36

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抄録

デザイナによる直感的な表現が可能な, 3次元形状モデルを計算機内に容易に構築する手法が多く研究されている.特に, 実在する3次元形状モデルを入力とし, その形状を計測し計算機内に復元する手法では, 入力モデルの形状を正確に把握でき, 直感的に自由形状を入力することが可能である.そこで, 本研究ではマーカー付きワイヤーを用いて入力モデルを作成し, その3次元形状を復元するシステムを提案する.ワイヤーで作成したモデルは, モデルの面によって不可視部分ができないため, 異なる2視点から撮影された画像のみから, その3次元位置を復元することができる.多方向からの画像が必要となるクレイモデルと比べて, 入力に時間がかからない, 特徴線の入力が可能である, といった利点がある.提案するシステムでは, 2台のCCDカメラによりモデルを撮影した画像を解析し, マーカーの2枚の画像上の座標から3次元座標値を計算する.そのため, 2枚の画像において同一の3次元点を示す点の探索アルゴリズムを考案する.実際に入力モデルを作成し, その3次元形状を復元する実験により, 意図した形状の入力が可能であることを示し, 有効性を確かめた.

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