保健医療社会学論集
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看護師の多重課題及び業務中断の検討 : Time and Motion Study、ビデオ分析法を用いて
関 由起子高山 智子
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2010 年 21 巻 1 号 p. 39-51

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抄録

多重課題や業務中断は医療現場でのエラー発生の重要な要因であるが、その実態については十分把握されていない。本研究では看護師の多重課題と業務中断を病棟薬剤師と比較しながら数量的に明らかにし、改善策について検討した。民間病院の消化器病棟の看護師4名と病棟薬剤師2名への他形式連続観察法によるtime and motion study、及びナースステーションの1日ビデオ撮影を行い、業務数と中断回数、ナースコールと電話数を測定した。その結果、1時間あたりの業務数の平均は、看護師が39.3回、病棟薬剤師は19.8回であった。業務中断はそれぞれ9.3回/h、8.0回/hであった。ビデオ分析では1日のナースコール数が81回、電話数が47回でありすべて看護師が対応していた。以上の結果から、看護師は病棟薬剤師より多重課題や業務中断にさらされていることが明らかになった。医療の安全面からも、看護師の多重課題や業務中断を緩和するために、病棟薬剤師などの他職種の活用が求められる。

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© 2010 日本保健医療社会学会
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