昭和学士会雑誌
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原著
Telescopic rodを用いた荷重とひずみ計測
佐藤 馨安田 知弘新井 昌幸中村 弘毅神崎 浩二
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2019 年 79 巻 2 号 p. 171-176

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抄録

創外固定器を用いた骨折治療や脚延長は,リング型創外固定器を用いたIlizarov法の普及とともに広がり,閉鎖骨折や変形矯正,骨欠損への治療に応用される.リング型創外固定器は,ハーフピンとワイヤーを用いて骨を固定することで,強固な力学的安定性を獲得できる静的創外固定器としての機能を有する一方,駆動部を持つことで骨片を徐々に動かすことが可能であり,骨片間のCompression-Distractionを特徴とする動的創外固定器としての機能も有する.その力学的特徴は,強固にして弾力性のある固定を特徴とし,鋼線,リングシステムの力学的弾性研究で明らかにされている.リング型創外固定器による圧迫固定は,偽関節部の治療やdocking siteでの固定の際に経験する.骨接触領域にcompressionをかけた際に生じるひずみが,100〜2,000µStrainであれば仮骨形成に有利であると報告があるが,リング型創外固定器における,その接触領域での力学特性は明らかになっていない.Telescopic rod(以下,延長器)を組み込んだ基本的な4ring systemを模擬骨に装着し,接触面に荷重計測用ロードセルとひずみゲージを骨折面上下へ取り付け,短縮量に対する荷重を計測した.短縮量5mm〜5.5mmで100µStrainを超え,荷重量は148〜164Nを計測した.本研究によって短縮量に対する,力学的特性が明らかになった.

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© 2019 昭和大学学士会
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