昭和学士会雑誌
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症例報告
ベバシズマブを併用した化学療法中に虫垂憩室穿孔を来した大腸癌の一例
中村 大樹工藤 進英若村 邦彦馬場 俊之宮地 英行金城 美幸竹原 雄介島田 翔士中原 健太関 純一澤田 成彦根本 哲生石田 文生
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2022 年 82 巻 1 号 p. 26-30

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抄録

血管内皮細胞増殖因子(VEGF)阻害剤は血管新生を抑制し腫瘍の増殖や転移を阻害し,切除不能進行大腸癌に対する1次治療で併用することが推奨されている.頻度は稀であるが,重大で予後不良な有害事象として消化管穿孔があり,今回われわれはVEGF阻害剤を併用した化学療法中に虫垂憩室に穿孔をきたした症例を経験したため,若干の文献的考察を加えて報告する.消化管穿孔後は治療継続が困難になることが多いが,適切な時期に化学療法を再開することによって生存期間を延長しうると考える.

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