抄録
本研究では超高解像度のGCM温暖化実験における、現在および将来の渇水・洪水の解析を行った。GCMの極値流量再現精度の検証は、長期の日流量観測データと温暖化実験に用いられたGCMと同じ陸面水文モデルを用いたオフライン20世紀再現データを用いた。GCMによる渇水日数は、河川流量の観測値とオフライン実験による準観測値から作成したものと比較的良く対応していた。IPCC_-_A1Bシナリオでは、アメリカの中西部から北部にかけてと、東ヨーロッパからスカンジナビア半島にかけて、インダス川、中国南部、オーストラリア南部とアフリカ南部、南アメリカ大陸などで洪水の頻度が増加し、北アメリカ大陸の南西部、南アメリカ大陸の南西部、地中海沿岸地域、アフリカの南部、中央アジア、インド北部、インドシナ半島、オーストラリアなどで渇水の頻度が高くなることが判明した。