主催: 水文・水資源学会/日本水文科学会
会議名: 水文・水資源学会/日本水文科学会 2022年度研究発表会
開催地: 京都
開催日: 2022/09/04 - 2022/09/07
本研究では,地表面から基岩までの不飽和浸透の影響を考慮した流量流積関係式を導出し,同式を用いて単一斜面を対象とした降雨流出計算を行った.既往の不飽和浸透が完了した平衡状態を仮定するモデルと比べて,新モデルでは不飽和浸透が進行中の水分量分布に基づく側方流量も計算することが可能である.それにより,ハイドログラフが時間的に遅れて緩やかになる不飽和浸透の影響を再現することができるようになった.新モデルでは斜面下端の流量流積関係がループを描き,前半は不飽和浸透が進行して流量が小さくなり,後半は不飽和浸透が完了することで流量が大きくなることが確認された.