日本応用数理学会論文誌
Online ISSN : 2424-0982
ISSN-L : 0917-2246
行列の指数関数に基づく連立線形常微分方程式の大粒度並列解法とその評価(応用,行列・固有値問題の解法とその応用,<特集>平成21年研究部会連合発表会)
則竹 渚宇今倉 暁山本 有作張 紹良
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2009 年 19 巻 3 号 p. 293-312

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抄録
大規模連立線形常微分方程式の解法として,解を行列の指数関数により解析的に表現し,クリロフ部分空間法を用いてそれを近似する手法が考えられる.この手法は大粒度の並列性を持つが,実用化に当たっては,クリロフ部分空間の次元増加に伴う不安定性の解消,要求精度に応じた次元数の適切な決定などが課題となる.本論文では,これらに対する解決法を提案する.また,本提案に基づく解法と陰的差分法を数値実験により比較し,解の要求精度が高い場合には,前者が高速となることを示す.
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© 2009 一般社団法人 日本応用数理学会
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