日本集中治療医学会雑誌
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原著
持続腎臓代替療法中の抗凝固薬としてのメシル酸ナファモスタットと低用量ヘパリンの比較
北脇 丈博内野 滋彦上岡 栄司上原 淳間藤 卓
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2007 年 14 巻 4 号 p. 563-569

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抄録
[目的] 持続腎臓代替療法 (continuous renal replacement therapy, CRRT) の抗凝固薬として, 本邦で多く使用されるメシル酸ナファモスタット (nafamostat mesilate, NM) と, 国際的に一般的なヘパリンとを比較する。[方法] NMを第一選択とした2003年4月~2004年3月 (前期) と, 低用量ヘパリンを第一選択とした2004年4月~2005年3月 (後期) にCRRTを施行した症例とをretrospectiveに比較検討した。[結果] 施行回数は前期50回, 後期101回。フィルタ寿命は前期34.6時間, 後期18.6時間で有意差を認めた。両群とも抗凝固薬に起因する出血性合併症はなく, 輸血の必要量も同程度であった。また実施コストは, 前期が後期に比べ1日当たり5万円以上高額であった。[結論] NMはヘパリンに比べフィルタ寿命が長かったが, 出血性合併症の発生には差を認めず, コストは高かった。
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© 2007 日本集中治療医学会
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