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日本集中治療医学会雑誌
Vol. 18 (2011) No. 1 P 33-42

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http://doi.org/10.3918/jsicm.18.33

総説

ICUの感染症診断の要点は,抗菌療法に直接結びつく感染臓器や起炎病原微生物の同定,重症度の評価である。感染巣からの微生物の分離同定が診断のゴールドスタンダードだが,これは迅速性に欠け,制約から適切に検体が採取できない場合もある。感染に伴う炎症反応のバイオマーカとしてのprocalcitonin(PCT)やsoluble triggering receptor expressed on myeloid cells-1(sTREM-1)は補助的に用い得る指標である。PCTを臨床診断アルゴリズムに取り入れることで,抗菌薬の使用日数を短縮できる可能性が示唆されている。新しいバイオマーカの断続的な研究成果があるが,臨床的に有用な指標の確立は容易ではない。利用できる微生物学的検査を正しく有効に利用すると共に,患者重症度を的確に把握し,既存の感染症バイオマーカを適正に使用して,総合的な感染症診断を行う必要がある。

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