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日本集中治療医学会雑誌
Vol. 18 (2011) No. 4 P 623-628

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http://doi.org/10.3918/jsicm.18.623

症例報告

42歳,男性。20年前に交通事故により脾臓摘出の既往あり。発熱と全身倦怠感を主訴に近医を受診。翌日には顔面に無数の点状出血,四肢遠位部及び耳介に紫斑を認めた。循環は保たれていたが播種性血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulation, DIC),肝機能障害,急性腎不全を呈し当院へ搬送された。上述の症状に加え肺炎球菌尿中抗原が陽性と判明したため,急性感染性電撃性紫斑病(acute infectious purpura fulminans, AIPF)と診断した。人工呼吸管理,持続的血液濾過透析に加え,抗DIC療法としてアンチトロンビン製剤,新鮮凍結人血漿(fresh frozen plasma, FFP)の補充,及び遺伝子組換えトロンボモジュリン製剤(recombinant human soluble thrombomodulin, rTM)を開始した。翌日より四肢遠位部,耳介の紫斑は著明に改善し,壊死に陥ることなく入院50日目に社会復帰を果たした。本症例の経験より,FFPによる未活性型protein Cの補充とrTMの早期使用はAIPFのDIC改善に有効である可能性が示唆されたと考える。

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