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日本集中治療医学会雑誌
Vol. 19 (2012) No. 4 p. 586-594

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http://doi.org/10.3918/jsicm.19.586

総説

敗血症治療薬として上市されたリコンビナントヒト活性型プロテインCは,敗血症性ショックを対象にした最近の研究において死亡率の改善効果を示すことができず,全世界の市場から撤退した。発売から10年が経過しているが,当初からその安全性・有効性に関しては多くの物議を醸し出していた。2001年に発表された第III相大規模試験は,製造元であるEli Lilly and Company社がスポンサーであり,プロトコールの修正,研究のearly termination,多くのサブグループ解析が行われたことなどに対し種々の批判を受けた。同社のSurviving Sepsis Campaignに対する利益相反も問題視されていた。我が国の集中治療領域において存在する,未だエビデンスが不確定な治療法を認識し,我々が今後どのようにエビデンスに対して向き合うべきか,この失敗から学ぶべきであると考える。

Copyright © 2012 日本集中治療医学会

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