日本集中治療医学会雑誌
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総説
集中治療と尿中微量アルブミン
寺尾 嘉彰
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2014 年 21 巻 6 号 p. 595-600

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抄録

尿中微量アルブミンは糖尿病性腎症の早期発見の指標として,また,微量アルブミン尿は糖尿病患者や一般の母集団において心血管イベントの危険因子として確立されている。集中治療領域でも種々の検討が行われている。敗血症ではプロカルシトニンやCRPと同様に感染症のバイオマーカーであり,Acute Physiology and Chronic Health Evaluation IIスコアやSequential Organ Failure Assessmentスコアと同程度に予後を予測する。術後は手術侵襲によって尿中微量アルブミンは増加するが,急速に正常化する。熱傷では増加するが,その上昇は測定時期と重症度による。重症脳血管障害でも増加し,血管透過性が亢進していることが示唆される。ICUでの急性腎傷害発生を推定糸球体濾過率よりも,正確に予測する。これらの集中治療領域の検討は単施設,小規模研究によっており,さらなる検討が必要である。

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© 2014 日本集中治療医学会
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