日本集中治療医学会雑誌
Online ISSN : 1882-966X
Print ISSN : 1340-7988
集中治療部で治療された産科患者の分析
加藤 浩子宮脇 郁子山崎 和夫
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6 巻 (1999) 1 号 p. 41-45

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抄録

総合集中治療部で治療を要した産科患者の頻度,原因,転帰を調査し,産科重症患者の内容を分析した。1985~1996年に当院集中治療部に入室した産科患者は40名で,頻度は同時期の全ICU入室患者数の0.17%であった。入室理由は産科的合併症によるものが75%,内科疾患合併が25%で,主たる産科合併症は妊娠中毒症,分娩後出血,胎盤早期剥離であった。入室経路で比較すると,転送患者は院内患者に比し入室時のAPACHE IIスコア,妊娠中毒症の重症度,濃厚治療を要した合併症率が有意に高く,ICU在室日数も有意に長かった。40症例中26症例(65%)が1日でICUを退室し,死亡は羊水塞栓の1症例のみであった。産科重症患者は迅速かつ適切な処置を行えば予後は良好であり,その意味で集中治療部の存在の意義は大きい。産前管理の重要性が再認識されたとともに,今後妊娠中毒症の解明により重症患者の頻度の軽減が期待される。

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  • 「日本版敗血症診療ガイドライン2016」訂正について     2017年2月に発行した「日本版敗血症診療ガイドライン2016」中の「CQ5-6:抗菌薬はプロカルシトニンを指標に中止してよいか?」につきまして,「推奨:敗血症,敗血症性ショックにおける抗菌薬治療で,PCT 値を指標に抗菌薬の中止を行わないことを弱く推奨する(2B)。」(同意率78.9%)としておりました。 しかし,本ガイドライン発行後に新たにRCT1件*を追加してメタアナリシスを行ったところ,28日死亡率が有意に改善し,抗菌薬投与日数も有意に短縮するという結果となりました。 この結果を本邦の臨床現場に適用できるかも含めて委員会内で議論し投票を行った結果,「推奨:敗血症において,PCT を利用した抗菌薬の中止を行うことを弱く推奨する(2B)。」(同意率78.9%)に変更いたします。詳細は,日本集中治療医学会ホームページhttp://www.jsicm.org/news-detail.html?id=168にて公開中の修正版 S53頁,S54頁,S61頁,S62頁 をご参照いただきますよう,お願い申し上げます。*de Jong E, van Oers JA, Beishuizen A, et al. Efficacy and safety of procalcitonin guidance in reducing the duration of antibiotic treatment in critically ill patients: a randomised, controlled, openlabel trial. Lancet Infect Dis 2016;16:819-27.                2017年9月7日 日本集中治療医学会・日本救急医学会合同日本版敗血症診療ガイドライン2016作成特別委員会委員長:西田 修副委員長:小倉 裕司担当理事:織田 成人(日本集中治療医学会)担当理事:田中 裕(日本救急医学会)
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