日本集中治療医学会雑誌
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一酸化窒素(NO)吸入により肺動脈圧低下と肺酸素化能の悪化を生じた敗血症を伴う急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の1症例
松浦 康司林 正則行岡 秀和山田 徳洪浅田 章
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6 巻 (1999) 3 号 p. 211-214

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抄録

急性呼吸窮迫症候群(acute respiratory distress syndrome, ARDS)患者に対して一酸化窒素(nitric oxide, NO)吸入療法を施行したところ,肺酸素化能が悪化した。患者は70歳の男性で,重症肺炎を契機として敗血症性ショックに陥った。低血圧に対してドパミンに加え,ノルアドレナリンを投与した。純酸素吸入調節呼吸下(PEEP8cmH2O)でPaO254.8mmHgと著明な低酸素血症を認めた。10ppmNO吸入により平均肺動脈圧は23mmHgから20mmHgに減少したが,PaO2(FIO2=0.96)は49.2mmHgに悪化した。平均動脈圧は上昇したが,心係数,肺動脈楔入圧および肺毛細血管圧は変化しなかった。NO吸入中止により,PaO2(FIO2=1.0)は64.6mmHgに増加した。敗血症性ARDSではNO吸入により肺動脈圧低下とともに肺酸素化能が悪化する場合がある。

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  • 「日本版敗血症診療ガイドライン2016」訂正について     2017年2月に発行した「日本版敗血症診療ガイドライン2016」中の「CQ5-6:抗菌薬はプロカルシトニンを指標に中止してよいか?」につきまして,「推奨:敗血症,敗血症性ショックにおける抗菌薬治療で,PCT 値を指標に抗菌薬の中止を行わないことを弱く推奨する(2B)。」(同意率78.9%)としておりました。 しかし,本ガイドライン発行後に新たにRCT1件*を追加してメタアナリシスを行ったところ,28日死亡率が有意に改善し,抗菌薬投与日数も有意に短縮するという結果となりました。 この結果を本邦の臨床現場に適用できるかも含めて委員会内で議論し投票を行った結果,「推奨:敗血症において,PCT を利用した抗菌薬の中止を行うことを弱く推奨する(2B)。」(同意率78.9%)に変更いたします。詳細は,日本集中治療医学会ホームページhttp://www.jsicm.org/news-detail.html?id=168にて公開中の修正版 S53頁,S54頁,S61頁,S62頁 をご参照いただきますよう,お願い申し上げます。*de Jong E, van Oers JA, Beishuizen A, et al. Efficacy and safety of procalcitonin guidance in reducing the duration of antibiotic treatment in critically ill patients: a randomised, controlled, openlabel trial. Lancet Infect Dis 2016;16:819-27.                2017年9月7日 日本集中治療医学会・日本救急医学会合同日本版敗血症診療ガイドライン2016作成特別委員会委員長:西田 修副委員長:小倉 裕司担当理事:織田 成人(日本集中治療医学会)担当理事:田中 裕(日本救急医学会)
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