日本集中治療医学会雑誌
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Print ISSN : 1340-7988
動脈塞栓術が奏効したKasabach-Merritt症候群の1症例
藤井 崇嶋岡 英輝安宅 一晃谷 仁介高木 治佐谷 誠
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6 巻 (1999) 4 号 p. 369-372

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抄録

頸部血管腫の急速な増大により気道狭窄をきたしたKasabach-Merritt症候群の1症例を経験した。症例は2ヵ月の女児で,左側頭部から頸部にかけて広がる巨大血管腫,および血小板数減少・凝固因子低下を認め,Kasabach-Merritt症候群と診断した。診断確定後直ちにプレドニゾロンの投与を開始したが症状の改善を認めず,腫瘍はさらに増大して気道狭窄をきたしたため,ICUに収容し気道確保を行った。同日よりインターフェロン-α-2aの併用投与を開始するとともに全身麻酔下に動脈塞栓術を施行したところ,腫瘍は著明に縮小し,無事気管チューブを抜管することができた。術後6日目より血小板数も増加傾向を示し,腫瘍の再発や血小板数減少を認めることなく軽快退院することができた。本症例のように急速に増大する腫瘍により致死的な圧迫症状を呈する症例においては,従来の薬物療法とともに早期の動脈塞栓術の施行も有効であると考えられた。

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  • 「日本版敗血症診療ガイドライン2016」訂正について     2017年2月に発行した「日本版敗血症診療ガイドライン2016」中の「CQ5-6:抗菌薬はプロカルシトニンを指標に中止してよいか?」につきまして,「推奨:敗血症,敗血症性ショックにおける抗菌薬治療で,PCT 値を指標に抗菌薬の中止を行わないことを弱く推奨する(2B)。」(同意率78.9%)としておりました。 しかし,本ガイドライン発行後に新たにRCT1件*を追加してメタアナリシスを行ったところ,28日死亡率が有意に改善し,抗菌薬投与日数も有意に短縮するという結果となりました。 この結果を本邦の臨床現場に適用できるかも含めて委員会内で議論し投票を行った結果,「推奨:敗血症において,PCT を利用した抗菌薬の中止を行うことを弱く推奨する(2B)。」(同意率78.9%)に変更いたします。詳細は,日本集中治療医学会ホームページhttp://www.jsicm.org/news-detail.html?id=168にて公開中の修正版 S53頁,S54頁,S61頁,S62頁 をご参照いただきますよう,お願い申し上げます。*de Jong E, van Oers JA, Beishuizen A, et al. Efficacy and safety of procalcitonin guidance in reducing the duration of antibiotic treatment in critically ill patients: a randomised, controlled, openlabel trial. Lancet Infect Dis 2016;16:819-27.                2017年9月7日 日本集中治療医学会・日本救急医学会合同日本版敗血症診療ガイドライン2016作成特別委員会委員長:西田 修副委員長:小倉 裕司担当理事:織田 成人(日本集中治療医学会)担当理事:田中 裕(日本救急医学会)
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