農業農村工学会論文集
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研究論文
霞ヶ浦湖岸循環利水水田地区の水収支と物質収支
北村 立実黒田 久雄山本 麻美子根岸 正美田渕 俊雄
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2010 年 78 巻 3 号 p. 175-181

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抄録

霞ヶ浦湖岸には水田が広く分布し,そこからの排水は主として堤脚水路を通して直接霞ヶ浦へ排水される。一方,灌漑用水としては湖水が使用されているが,同時に排水の再利用もされている.本研究では灌漑期における霞ヶ浦湖岸水田地区の用排水機場を利用する地域を対象に水収支と物質収支を求めることにより,湖岸水田地区の循環利水機構を検討した.その結果,用水の約57%が排水の循環利水で占められていた.COD,T-N,T-Pの物質収支から霞ヶ浦への排水負荷量から霞ヶ浦からの取水負荷量を引いた差し引き排出負荷量はCODで-25 kg・ha-1,T-Nで-2.4 kg・ha-1,T-Pで-0.07 kg・ha-1となり,3成分とも排水負荷量よりも取水負荷量の方が大きかった.これには灌漑システムにおける排水の循環利用による負荷削減効果が大きく寄与していた.

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© 2010 公益社団法人 農業農村工学会
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