農業農村工学会論文集
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研究論文
気候変動が灌漑主体流域における農業水利用に与える影響の定量的評価法
工藤 亮治増本 隆夫吉田 武郎堀川 直紀
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2012 年 80 巻 1 号 p. 31-42

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抄録

各種の農地水利用過程を考慮した分布型水循環モデルおよび全球気候モデル出力を利用した農業用水や農業用施設に対する定量的な温暖化影響評価法を構築した.ここでは,ダウンスケールおよびバイアス補正を行った全球気候モデルの出力値を分布型水循環モデルに入力することで農業水利用に対する温暖化の影響評価を行う手順を示した.次に,豪雪地域に属し灌漑主体流域である関川流域を例として一連の手法を適用し,具体的な影響評価を行った.その結果,3-5月の融雪流出量の減少によるダム貯水量の減少,主要な頭首工地点における取水量の減少,受益地の末端圃場における農業用水配分量に不均衡が起こる可能性が示され,本研究で提示した影響評価法により農業水利用に対して具体的な温暖化影響評価が可能となることが分かった.

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© 2012 公益社団法人 農業農村工学会
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