コンクリート水路の摩耗は,水理性能の指標である粗度係数に影響を与える可能性があり,機能保全には水路通水面の情報収集が必要となる.本報では,コンクリート水路表面状態の簡易で統一的な数値情報の取得を目的として,デジタルスチールカメラで撮影した画像を三次元化し,得られた数値データの再現性及び推定した粗度係数の妥当性について検討した.模型板を対象とした検討結果から,レーザー変位計で測定した二次元の実測値と比較し,画像解析結果の再現性が良好なことを明らかにした.カメラの有効画素数は,凹凸の再現性に影響し,画素数の大きい方の再現性が高かった.また,有効画素数に関わらず,換算粗度係数はほぼ同じ値となった.実コンクリート水路を対象とした解析結果から,表面形状を精度よく再現できることを確認した.