農業農村工学会論文集
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研究論文
琵琶湖南地域における土地被覆の予測と景観構造の分析
藤居 良夫嶌津 俊樹
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2014 年 82 巻 4 号 p. 201-212

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抄録

地方都市において広域的な将来計画を検討する際には,土地被覆や景観の変遷を地域の特性などとの関連で分析し,将来の土地被覆を予測してその景観構造を把握することは重要な課題であるといえる.本研究では,現在以降もしばらくは人口増加が続くが,いずれは人口減少に転ずると考えられる琵琶湖南地域の3都市を対象に,過去2時期の衛星データから将来における土地被覆の予測方法を示し,その方法を用いて,将来の土地被覆の予測を行った.さらに,複数の景観指標を用いて対象地域の景観構造を分析して,将来予測を含む4時期の土地被覆の状態とその経年変化を定量的に把握した.その結果,現在までの社会経済状況や地域政策などが継続した場合,将来の市街地は拡大しながら連結し,農地や緑地は縮小しながら減少していくことなどが,具体的な景観の空間的変化としてわかった.

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© 2014 公益社団法人 農業農村工学会
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