2018 年 86 巻 1 号 p. I_117-I_127
内面載荷法は埋設管の耐力評価手法として提案されている.しかし,内面載荷法を実用化するためには,評価基準を設定する必要がある.評価基準を設定するためには,新設時の埋設管に対して内面載荷法を適用した際の挙動を適切に再現できる数値解析モデルを構築する必要がある.そこで,本研究では埋設管をモデル化する前段階として,地上部に静置した遠心力鉄筋コンクリート管に対する,3次元FEM解析の支持条件などについて検討した.その結果,支持条件としてはRC管下部にバネ支承を設定することで載荷中の応力状態が対称となった.さらに,現実的な弾性係数の算出を行うことで,RC管の軸方向の断面内剛性を再現できた.また,本モデルにより内面載荷法を適用したRC管には,必要以上の荷重を作用することで2方向の曲げひび割れが発生する可能性があることがわかった.