農業農村工学会論文集
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研究論文
蒸発散推定における異常値の定義と熱収支ボーエン比法への適用
伊藤 浩三丸山 利輔
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2019 年 87 巻 2 号 p. I_159-I_167

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抄録

蒸発散量の推定において異常値の新しい定義を提案するとともに, その定義を熱収支ボーエン比法(Bo法)に適用した結果について述べている.すなわち, 異常値を供給熱量(Rn-G)のα倍より大きい潜熱(lE)または顕熱(H)と定義する.その時のボーエン比(Bo)の範囲を異常な範囲とし, αごとに, 異常な範囲を数学的に示している.その結果, この異常値の定義はBoが-1の近傍で発生する異常値と等価であることを誘導している.また, 異常値の定義を実際の資料に適用した結果, ①灌漑計画や水資源計画に必要な月別蒸発散量を求めるためには, α=1.0∼3.0にとればよいこと, ②異常値の発生は, 昼間よりも夜間に多いというこれまでの知見を確認したこと, ③これまで提案されているBo法の異常値の範囲が, 本研究で提案した方法によって, 概略, 統一的に表現できること, を示している.

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© 2019 公益社団法人 農業農村工学会
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