農業土木学会論文集
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都城盆地のM市における地下水の硝酸態窒素濃度の現状
豊満 幸雄武藤 勲杉本 安寛
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2003 年 2003 巻 225 号 p. 437-442

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抄録
1996年8月から2000年8月の4年間の測定結果から, 都城盆地のM市における地下水の硝酸態窒素濃度について検討した. 対象とした井戸はほとんどが地表から20m以内の浅井戸であった. 地下水の硝酸態窒素濃度の推移は多くの井戸が横這い状態であり, 上昇傾向や下降傾向を示している井戸は少なかった. しかし, 横這い状態の測点の中には硝酸態窒素濃度の変動幅が大きい測点も存在し, 地下水の硝酸態窒素濃度が高いほど変動幅も大きいことが確認された. M市を6地域に分け, 地域毎の地下水の平均硝酸態窒素濃度を求めた結果, これらの値は2~10mg/Lの範囲にあり, どの地域でも対象期間内の平均硝酸態窒素濃度は横這い状態で推移していることが分かった. また地下水の硝酸態窒素濃度が10mg/Lを超える井戸が44%も存在する地域があることが分かった.
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© 社団法人 農業農村工学会
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