情報知識学会誌
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特集 第17回情報知識学フォーラム「震災の記憶・記録とアーカイブズ」
「震災をメディアはどう伝えてきたか~東日本大震災アーカイブスの試み~」
宮本 聖二
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2012 年 22 巻 4 号 p. 298-307

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抄録

 2011 年 3 月 11 日の地震発生と同時に、NHK は緊急報道に取り組み、その後は、地震や津波のメカニズムに科学的なアプローチで迫る、震災時の人々の行動心理を分析する、また、がれき処理や復興の課題を追求するなどから、地域の復興支援をねらいにした歌謡番組なども含めて、さまざまなテーマや視点で番組を作り、放送を出し続けている。
 一方で、放送局として東日本大震災をインターネットで伝えることにも取り組んでいる。多くの人々がネットで動画コンテンツや情報を得ようとしているブロードバンド時代のいま、放送局としては放送を出すとともに、ネットにコンテンツを提供することはきわめて重要である。ここでは、筆者が編集責任者をつとめている「NHK東日本大震災アーカイブス」について、制作の経緯から、あの震災を伝えていくためにどのような試みを続けているのかを述べたい。

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