健康表示の制度は、日本が世界に先駆けて、個別審査型の特定保健用食品を制度化した。海外でも、アメリカ合衆国が栄養健康表示教育法、ダイエタリーサプリメント法を制度化し、コーデックス委員会で健康表示の定義およびガイドラインを公表したのを受けて、欧州連合(EU)やアジア諸国などでも健康表示に関する制度を制定した。特に、EUは2007年に栄養・健康表示法を施行し、EFSAが健康表示の科学的評価を進めている。評価の判断基準として、(1)有効成分の同定・定量、(2)ヒト介入試験、(3)メカニズム解明が挙げられている。プロバイオティクスを中心に評価結果を解析した結果、菌のCharacterizationが十分でない、ヒト介入試験で有意差が認められない、被験者が病人であるなどの指摘がされ、特定保健用食品の審査の基準と類似性が高いと考えられる。
中国、韓国も、ヒト介入試験を重視して、その結果を行政が評価して表示を許可する制度であり、今後これらの国と健康表示の制度をハーモナイズすることが望まれる。