日本図書館情報学会誌
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論文
経済状況と公共図書館の利用 : 都道府県パネルデータを用いた分析
田村 肇
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ジャーナル オープンアクセス

2004 年 50 巻 2 号 p. 58-78

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抄録

本研究では経済状況の変化が公共図書館の利用に影響をもつかどうかを明らかにするための計量的な分析を行う。経済状況を表す指標としては有効求人倍率とインフレ率を採用し,図書館の利用を表す指標としては貸出密度を採用する。分析は個々の図書館を対象とするのではなく,都道府県単位に集計されたデータを用い,年次の時系列で積み上げてパネルデータ回帰分析を行う。分析のモデルとしては経済状況を表す変数に5期までのラグを認め,また都道府県効果(個別効果)の存在を認めて固定効果モデルを採用する。分析の結果,経済状況の変化は貸出密度で測った公共図書館の利用に統計的に有意な影響を及ぼすことが明らかになった。経済状況の悪化は公共図書館の利用を増加させる。有効求人倍率で測った労働需給の状態が悪化するとその年の貸出密度は上昇する。またインフレ率が上昇すると1年遅れで貸出密度は上昇する。

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© 2004 日本図書館情報学会
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