日本図書館情報学会誌
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論文
ランガナータンの遺産
─英国技術索引における分類の諸原理─
川村 敬一
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2017 年 63 巻 1 号 p. 20-36

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抄録

本稿の目的は,1962 年創刊の英国技術索引(British Technology Index: BTI)において,分類の諸原理がどのように応用されているかを論証することである。BTI は索引法に関して確固たる理論的基盤をもっていた。その理論はBTI の初代編集長となるコーツが1960年の著書で展開していた。著書はランガナータンの分類理論の影響のもとに書かれていたが,件名目録法の新しい手法を提案していた。それはランガナータンのファセット分析とファラデーンの関係分析に基づく標目の統語法であった。BTI の特徴の一つは各主標目のもとに関連主題がまとめられるブロック構造の形成である。これは論理的に分節された件名標目と連鎖索引法による倒置相互参照で実現する。BTI 索引法の全工程がファセット分類法と密接な相関関係にあることを論証した。そしてBTI 索引法の神髄は関係分析を分類の文脈で遂行することであるとの結論に至った。

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