抄録
EPA (経済連携協定)に基づく看護師・介護福祉士候補者の受け入れに伴って医療分野で用いられる漢字に社会的な注目が集まっている。近年,医療分野の漢字については研究が進み,漢字学習の効率化のための調査も複数あるが,いずれも,一定の漢字知識で用語リスト全体で用いられている延べ漢字をどの程度カバーできるかという「文字単位」のカバー率に着目したものであり,リスト中のどの程度の用語中の漢字がカバーできるかという「語単位」での調査はまだ十分ではない。本研究は,先行研究で選定された基礎医学術語リスト(全7073語)のうち漢字を含む6293語を調査対象とし,出現頻度が高い漢字を優先的に学ぶことにより,どの程度の基礎医学術語中の漢字をカバーできるかを「文字単位」「語単位」という2つの観点から検証するものである。