抄録
「生活体験学習の再創造」という特集テーマに即して、ここでは、学童保育を運営している立場から、学童保育における生活体験の実際を取り上げながら、その特質と意義を探った。
学童保育は、学校の放課後や長期休暇中に、「適切な遊び及び生活の場を与え」るとされている。したがって、学童保育で行われる体験活動は生活体験である、と言うこともできるだろう。学童保育で実施される活動、例えば、食事をつくるなどの活動は、日々の生活を成り立たせるための必然を含む体験であり、子どもたちの「生活衝動」に基づいた体験である。そして、それは子どもたちの「生活的自立」へと結びつくものである。