日本レーザー医学会誌
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特集「特殊光を用いた内視鏡診断」
自家蛍光内視鏡による上部消化管疾患の診断
上堂 文也石原 立飯石 浩康
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2009 年 30 巻 1 号 p. 37-40

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抄録
自家蛍光内視鏡は,励起光を照射した際に消化管組織中の内因性の蛍光物質から生じる自家蛍光を内視鏡下にとらえ画像化する装置で,各種疾患において異なる蛍光特性の差を内視鏡画像上の色調差として描出することが可能である.Autofluorescence imaging videoendoscopy system(AFI)画像で咽頭,食道の腫瘍は自家蛍光の明るい緑色の背景粘膜内の蛍光の減弱した紫色の領域として描出される.胃では萎縮のない胃底腺粘膜が蛍光の減弱した赤紫~深緑色に,一方,幽門腺粘膜または萎縮粘膜が緑色に描出される.そのため,胃底腺内の早期胃癌は紫色内の緑色の領域として,また,幽門腺・萎縮粘膜内の早期胃癌は緑色内の紫色の領域として描出される.
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© 2009 特定非営利活動法人 日本レーザー医学会
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